赤ちゃん主導の離乳食と言われるBLW。食べる順番も量もすべて赤ちゃん任せ。
でも、全く食べなかったりあるいは食べ過ぎじゃないかと心配したり…。離乳食の量が気になりますよね。
今回は、BLWでの食事の量について解説します。
食事の量は?
結論からいいます。
BLWでは食事の目安量というものはありません。
もちろん赤ちゃんは親の思う通りに離乳食を食べてはくれないものですが、とは言っても目安量がないなんて、従来の離乳食とは違い過ぎてかなり驚いてしまいますよね。
なぜBLWでは食事の目安量がないのか、理由について解説していきます。
なぜ目安量がないの?
BLWでは、赤ちゃんは本能的に自分の体に必要な栄養がわかっているので、食べる機会を与えてあげれば必要な分だけ食べると考えています。
また赤ちゃんは、体質や代謝、体の大きさや活動量などみんな違っていて、それによって食べる量もみんな違います。単に月齢だけで食事量を決めてしまうのはナンセンスです。
以上の理由で、BLWには月齢による食事の目安量がありません。
とは言っても、目安量がないとどれくらい食事を用意すればいいのかわからなくて困ってしまいますね。
そこで次の章では、どれくらいの食べ物を用意すればいいのかヒントを紹介します。
どれくらいの量をあげればいいの?
まず離乳食初期は、食べる量を気にする必要は全くありません。
そもそもBLWの赤ちゃんは、最初のうちは食べる量は従来の離乳食の赤ちゃんよりもだいぶ少なめ。最初の数週間は全く食べないこともあり得ます。
ようやく食べ始めたと思っても、大部分の食べ物を握りつぶしたり床に落としたりと、食べる量はほんの少しだけかもしれません。
でもそれでいいんです。この段階では、母乳やミルクから必要な栄養素はすべてまかなえます。食事の量を気にする必要はありません。
食べるのが上手になってくるにつれ、少しずつ多く食べるようになってきますし、どれくらい食べるかも少しずつ予測できるようになってくるので、
赤ちゃんが食べる量を予測できるようになってきたら、予測よりほんの少しだけ多めに準備してあげましょう。
一般的な食事の目安量を気にする必要はありませんが、栄養価の高い食材をバランスよく用意してあげてください。
全部食べたら、もう少しあげてみて。食べなかったら、お腹いっぱいのサインです。必要な栄養素を必要な分だけ食べることでしょう。
食べる量を予測することと、どれくらい食べる“べき”かを親が決めることは、似ているようで全く違います。
小食の子に無理に食べさせる必要はありませんし、食べ過ぎといって制限する必要もありません。
赤ちゃん主導を台無しにしていますし、食事が楽しくないものになってしまいます。食べたい分だけ食べさせてあげましょう。
とは言っても心配、という方は、厚生労働省が定める離乳食の目安量を参考にするのもももちろんかまいません。
ただし、あくまでも目安であること、食欲や状況、赤ちゃんの個性によって食事量は大きく異なることを覚えておいてください。
食事量が足りてない?と心配な時に思い出したい5つのポイント
赤ちゃんを信じることは、BLWで最も大変なことのひとつです。
そもそもBLWベビーの食事量は少なめであることが多く、必要な量を食べていると信じることは難しいかもしれません。
ミルクの場合、月齢に応じたミルクの目安量があり、また哺乳瓶で与えるので哺乳量をかなり正確に知ることができます。そのため、ミルクで育てているパパママは、赤ちゃん任せの食事量に慣れるのに時間がかかることが多いようです。
欲しがるだけ与える母乳育児を行ってきた場合でも、正しい量を食べているのか不安に感じてしまうパパママもいます。
でも赤ちゃんの食欲のことを一番分かっているのは他でもない赤ちゃん自身。
もし、食事量が足りていないかもと心配な時は、次のことを思い出してみてください。
- 赤ちゃんはこのくらい食べるべきという考えは、健康な赤ちゃんはぽっちゃりしているという古い信仰に基づいている。
- 従来のピューレ状の離乳食は水分を多く含んでいるため大量に見えるが、BLWで与えるのは食べ物そのもの。少なく見えても栄養価はぎっしり。
- 同じ月例・体重・活動量の赤ちゃんでも、それぞれの代謝は異なるため食べる量も異なる(大人で考えるとわかりやすいですね。スレンダーな大食漢もいますし、小食でもふくよかな人もいます。)
- 赤ちゃんの胃はこぶし大程度のサイズと小さいため、少ない量を頻繁に食べる必要がある。一度に大量に食べることはできない。
- 初期の離乳食はあくまでも母乳・ミルクを補足するものであって、とってかわるものではない。少なくとも1歳までは母乳・ミルクは重要な栄養源である。
大原則として、赤ちゃんがご機嫌で、おむつが濡れていて、体重が順調に増えていれば食事量は足りています。
離乳食の度に食べる量に神経質になるよりも、赤ちゃんを総合的に見て判断しましょう。
まとめ
BLWでは、食事の目安量というものはありません。というのも、赤ちゃんはみんな違っており、自分の体に必要な分だけを食べるため。
赤ちゃんを信頼することもBLWの大事なポイントの一つです。
量にとらわれて無理に食べさせたり制限したりせずに、食べたい分だけ食べさせてあげましょう。赤ちゃんがご機嫌で、体重が順調に増えていれば食事量は足りています。
食事量に関して難しく考える必要がないのもBLWのよいところ。
真面目なパパママは少し戸惑ってしまうかもしれませんが、臨機応変にゆるくて楽しい自分たちの離乳食スタイルを見つけてくださいね。
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