BLW(ベビーレッドウィーニング)って?基本のき、解説します。

BLWの基本
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赤ちゃんが生後5、6ヵ月になると始まる離乳食。

子どもの成長は嬉しいものの、準備が大変、食べてくれないといった新たな悩みも出てきます。

日本ではすりつぶした10倍がゆから始め、時間をかけて徐々に固形物に近づけていく進め方が一般的ですが、ところ変われば離乳食も変わるもの。

今回は、新しいかたちの離乳食BLW(ベビーレッドウィーニング)の基本についてご紹介したいと思います。

BLW(ベビーレッドウィーニング)って?

クエスチョンマーク

BLW(Baby Led Weaning:ベビーレッドウィーニング)とは、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどでポピュラーな赤ちゃん主導(=Baby Led)の離乳食(=Weaning)のこと。

2010年頃にイギリスで登場した新しい手法です。

ざっくり簡単に言うと、赤ちゃんが主導となり自分で離乳食を食べるんです。いきなり手づかみ食べから始めるイメージですね。

食べる量も順番も、そもそも食べるか食べないかもすべて赤ちゃんの自由。従来の離乳食のように親がスプーンで食べさせることはありません。

そのため、赤ちゃん主導の離乳食と言われているんですね。

やり方は?

いきなり手づかみ食べって、、どうやるの?と思った方。

難しく考える必要はありません。実はBLWはとても簡単。

歯ぐきでつぶせる軟らかさの食べ物(固形物)を、握りやすい大きさにカットして、赤ちゃんの目の前に用意してあげる。

これだけです。食べる量や順番も、完全に赤ちゃん任せ。全く食べなくても問題ありません。

いつから始めるの?

BLWを始める時期は生後6ヵ月以降。

赤ちゃんの消化機能や免疫機能が整い、また多くの赤ちゃんが手で支えると短時間座っていられるようになるころです。

まっすぐ座っていないと誤嚥の可能性が高まるため、支えられるとお座りができるということがBLWを行ううえでの重要なポイントになります。

BLWのメリット・デメリットは?

BLWのメリット・デメリットって何?という疑問が当然湧いてきますね。

ざっくりとメリット・デメリットを紹介します。

BLWのメリット

BLWの提唱者、Gill Rapley氏によるとメリットは以下のとおり。

  • 赤ちゃんが食事を楽しめる
  • 家族と一緒に食事ができる
  • 食材そのものの味・食感が学べる
  • 新しい食材に意欲的になる
  • 健康的な食習慣が身につく
  • 好き嫌いのない子に育つ
  • 安全な食べ方を学べる
  • 食欲のコントロールを学べる
  • 手先が器用になる
  • 五感全てで学べる
  • 自尊心が育つ
  • 食事の準備が簡単
  • 外食が簡単

いろいろなメリットがあるようですね。

中でも一番のメリットは離乳食を楽しめるという点。

手間ひまかけて離乳食を作ったり、なんとか食べさせようと無理をする必要がないので、

赤ちゃんはもちろんパパママもストレスなく離乳食を楽しめます。

各メリットの詳細は別記事で紹介していますので、気になる方は目を通してみてくださいね。

 

BLWのデメリット

次はデメリットを見てみましょう。
  • 汚れる・後片付けが大変

デメリットがこれ。とにかく汚れます。

とくに始めて間もないころは、食べるというより食べ物で遊ぶ時期。

触ったり落としたり塗りつけたり、赤ちゃん自身も洋服も、テーブルや床もぐっちゃぐちゃになってしまうかもしれません。

 

誤嚥(ごえん)の可能性は?

今まで母乳やミルクしか飲んだことのない赤ちゃんが、いきなり手づかみ食べから始めるBLW。

食べ物をのどに詰まらせたりしないか気になる方は多いと思います。

最新の研究によると、BLWが特に誤嚥の危険性を高めるということはありません。

むせたり、おえっと食べ物を吐き出してしまうことは起こりますが、これは誤嚥を防ぐための正常な反応です。

一方、誤嚥は食べ物が気管に入ってしまうこと。呼吸ができなくなるため大変危険です。

上記の違いを知っておくこと、誤嚥の場合の対処法を学んでおくことが大事ですね。

 

何をあげるの?

基本的には最初から何でもあげてOKです。(※窒息の危険性があるもの、塩分が多いものなど、避けるべき食材はいくつかあります。)

新鮮な食材を適切な柔らかさに調理してあげましょう。

また、いろんな食材に触れることができるよう、初めから3、4種類程度の食べ物をあげるのもBLWの特徴。

ゆでたにんじんやサツマイモ、ブロッコリーから始める人も多いようです。

BLWとアレルギーとの関係は?

離乳食の初めからいろんな食材に触れさせるBLW。アレルギーが心配な方もいるのではないでしょうか。

 

実は、特定の食材を与える時期を遅らすことは食物アレルギー予防の効果はなく、むしろアレルギーの発症につながる可能性があることが、近年の研究により明らかになっています。

そのため基本的には気にし過ぎなくて大丈夫ですが、ただし、パパママにアレルギーがある場合は、注意深く進めるほうがよさそう。

心配な場合は小児科の先生に相談してみましょう。

 

まとめ

  • BLW(ベビーレッドウィーニング)とは、赤ちゃん主導の離乳食。
    赤ちゃんが主導となり、自分で手づかみで離乳食を食べる手法のこと。
  • やり方はとても簡単。
    歯ぐきでつぶせる軟らかさの食べ物(固形物)を、握りやすい大きさにカットして、赤ちゃんの目の前に用意してあげるだけ。

  • BLWの開始時期は生後6ヵ月以降。お座りができるようになる頃が目安。

  • 一番のメリットは離乳食を楽しめるという点。
    逆にデメリットは汚れること、後片付けが大変なこと。
  • BLWが特に誤嚥の危険性を高めるということはありませんが、
    もしもの場合に備えて、誤嚥の場合の対処法を学んでおきましょう。

  • 積極的にいろんな食材を取り入れるのもBLWの特徴の一つ。
    パパママにアレルギーがある場合は、慎重に進めましょう。

一般的な離乳食とは大きく異なるので驚いた方もいるかもしれませんが、離乳食の準備が楽なことや赤ちゃんが主体的に食事に取り組めるといった理由で、日本でも少しずつ取り入れる方が増えています。

興味のある方は新しいかたちの離乳食BLWを取り入れて、赤ちゃんも家族も楽しい食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。

 

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