こんにちは。
母乳やミルクしか飲まなかった赤ちゃんがすべての栄養素を食べ物から摂取するようになる「卒乳」は、育児の中でも大きなマイルストーンのひとつではないでしょうか。
いつかはやってくる卒乳ですが、BLWの卒乳ってどんな感じ?一般的な卒乳と同じ進め方でいいの?
と疑問に感じた方向けに、今回はBLWにおける卒乳について解説します。
一般的な卒乳って?
BLWにおける卒乳について説明する前に、一般的な卒乳について簡単に見ていきましょう。
3回の離乳食をしっかり食べていれば、栄養面での授乳は必要なくなります。
またコップをマスターしていれば、水分補給はコップでできます。
基本的には1才~1才6カ月を目安に卒乳ができます。
ただ、なかには甘えでおっぱいを飲みたがる赤ちゃんもいますし、まだあげ続けていたいというママもいるでしょう。
その場合は無理にやめず、もうしばらくあげ続けてもかまいません。
これが一般的な卒乳です。
ポイントは授乳以外から栄養と水分をしっかりと摂れることで、1歳から1歳半ごろに卒乳をすることが多いようですが、いつまでにしなければならないという決まりはありません。
赤ちゃんの性格やママの考え、家庭環境などによりいろんなケースがあります。
BLWにおける卒乳って?一般的な卒乳とは違うの?
ではBLWにおける卒乳はどのように進めるのがよいのでしょうか。
BLWは『赤ちゃん主導の離乳食』ですので、卒乳も赤ちゃん主導で、と言いたいところですが、実は母乳とミルクとで、すこし卒乳に対する進め方は異なってきます。
母乳の場合は?
母乳の場合は、卒乳を焦る必要は全くありません。可能であれば、赤ちゃん主導の卒乳を目指しましょう。
WHO(世界保健機構)も、2歳を過ぎるまで母乳を継続することを推奨しています。
というのも、栄養の大部分を食事から摂れるようになっても、母乳から得られるのは栄養だけではないためです。
授乳中のスキンシップは親子の絆作りに役立ちますし、母乳から得られる免疫物質で感染症のリスクを下げるという健康上のメリットもあります。
事実、1歳以前に、赤ちゃんのほうから自主的に卒乳をすることはめったにないことなんだとか。
基本的には、欲しがる間は授乳を続けて自然と卒業に向かう赤ちゃん主導の卒乳をおすすめしていますが、各家庭の事情にあわせて取り組んでみてください。
ミルクの場合は?
ミルクの場合は少し事情が異なります。
ずっと赤ちゃん主導を貫いてきたBLWですが、この件に関しては、パパママ主導でミルクの卒業を進めていくことになるでしょう。
卒乳というよりも、どちらかといえば断乳に近いですね。
なぜミルクの場合は断乳が必要になってくるかというと、哺乳瓶虫歯の予防のためです。
哺乳瓶虫歯は別名で哺乳瓶う蝕、ボトルカリエス(ボトル=哺乳瓶、カリエス=虫歯)とも言われ、哺乳瓶を使ってミルクを飲んでいる子どもに多く見られます。
上前歯付近の6本が虫歯になるので、見た目だけでも「哺乳瓶虫歯かな」と判断しやすいかと思います。
この哺乳瓶虫歯は歯全体を溶かしたり、歯の裏側の神経に近い部分に広がっていくため、比較的ひどい虫歯になってしまいがちです。
誤解されやすいのですが、哺乳瓶が原因ではなく甘いものが長時間歯に触れていることが原因なので、母乳でも哺乳瓶虫歯になることはあります。
ただ、哺乳瓶は口にミルクが溜まっている時間が長く、その分ミルクや糖分が歯に触れている時間も長いため、哺乳瓶でミルクを飲んでいる子どもに多く見られます。
重症化しやすい虫歯ですので、まずは虫歯をつくらないことが大事です。
よって、ミルクの場合は、いつまでも好きなだけというよりは、時期をみて哺乳瓶からの卒業をパパママ主導で進めていくことをおすすめします。
離乳食をしっかり食べられているのなら、1歳頃を目安に断乳を進めていくといいかと思います。
とは言っても、授乳時に得られる抱っこやスキンシップはまだまだ必要かもしれません。
断乳を行う際は、授乳の時間をスキンシップタイムにあてるなど、いつも以上に愛情を与えながら進めていくのがよいですね。
混合の場合は?
混合の場合は文字通り、母乳とミルクの卒乳方法の混合で進めていくのがよいでしょう。
1歳を目安にミルクの断乳を進めていきましょう。母乳は継続してかまいません。
まとめ
BLWにおける卒乳の進め方をまとめます。
- 母乳の場合:いつまでにやめなければならないという決まりはありません。可能であれば、欲しがる間は授乳を続けて赤ちゃんが自主的に母乳から卒業する、赤ちゃん主導の卒乳を目指しましょう。
- ミルクの場合:哺乳瓶虫歯の予防のため、離乳食から栄養がしっかりとれているのであれば、1歳ごろを目安に断乳を考えてみましょう。
- 混合の場合:1歳ごろを目安にミルクをやめましょう。母乳は継続してかまいません。
赤ちゃんにとって母乳やミルクはただの栄養源ではなく、大事なスキンシップタイムであり心を満たす効果もあります。
卒乳の時期は人それぞれですが、卒乳時には十分に愛情を与えながら焦らず取り組みましょう。
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