こんにちは。
前回の記事では、後片付けが大変なBLWを楽にしてくれるおすすめのお食事エプロンをご紹介しましたが、一方でそもそも汚れるのがいや、食べ物で遊ばずきれいに食べて欲しいと考えている方もいらっしゃると思います。
そこで今回の記事では、食べ物で遊ぶということについて考えてみたいと思います。
食べ物で遊ぶことが大事な理由って?
食べ物で遊ぶことはお行儀がよくないこととされていますし、できれば食べ物で遊ばずきれいに食べて欲しいと思ってしまう気持ちはとてもよくわかります。
でもBLWでは、食べ物で遊ぶことはとっても大事なことだと考えています。というのも赤ちゃんにとっては、遊ぶこと=学ぶことだから。
この点を、少し深堀りして説明していきます。
遊ぶことは学ぶこと
そもそも赤ちゃんには、散らかす・汚すといった概念がありません。
おもちゃを落としたり投げたりなど、本来想定されている遊び方ではない方法で遊ぶことはよくあると思いますが、こうやって赤ちゃんは重力や距離、力の入れ方や体の動かし方などを学んでいくんです。
そんな赤ちゃんにとっては、食べ物もおもちゃの1つ。色や香り、感触を楽しんだり、時には口に入れたりもしつつ、他のおもちゃと同様に落としたり投げたりします。
赤ちゃんは遊んで食べ物を無駄にしている訳ではなく、一生懸命学習しているんですね。
しかも赤ちゃんにとって喜ばしいことには、今まで扱ってきたおもちゃの中にはこんな風に潰したり塗り広げたりできるものはおそらくなかったので、とても楽しくて熱中してしまうのです。(絵具や粘土で遊ぶのは、通常もっと先のことです。)
しっかり遊ぶほうが上達が早い
また食べ散らかしの原因には、食べ物で遊ぶということに加えて、月齢の低い赤ちゃんの場合はスキルがまだ未熟であるという理由もあります。
何かをつかみたくてもうまくつかめずテーブルの端っこまで押しやって落としてしまったり、力の調節も上手ではないので食べ物をぐちゃっと潰してしまったり、意識して手を開いたり閉じたりすることもまだまだ発展途上。
うっかり食べ物を落としてしまったりします。
ここで、上手に食べられないからといってパパママが食べさせるのはもちろん赤ちゃん主導のBLWではありませんし、いっぱい汚しながらも手づかみ食べから始めるBLWだからこそ手先が器用になったり、手と目の協調運動が発達したりといったメリットがあります。
好きにさせてあげるほうがしっかりと学んで、食べるスキルの上達も早いでしょう。パパママはリラックスして、自由に食べさせることを心がけてみましょう。
食事マナーのことを考えるのは、もう少し先の話です。
食べ散らかしへの心構え・対策3選
とは言っても、食べ散らかされるとイライラしてしまうし、後片付けもできれば楽したい!という方へ、食べ散らかしに対する心構えや対策をご紹介します。
意外に上達は早いと心得よ
赤ちゃんのスキルが上達して食べることに集中し始めると、遊び食べや食べ散らかしは驚くほど少なくなります。
BLWを取り入れたパパママはしばしば、びっくりするほど速く食べるのが上手になった、後片付けが大変な時期はあっという間だったとコメントしています。
(前略)生で食べられる野菜は、なんと生のままあげましょう、ということで、7か月過ぎてからでしたがあげていました。(中略)生野菜を食べる娘を見て、私の想像以上の速さで食べるのが上手になっていて驚きました。(中略)8か月を過ぎた頃にはすっかり手づかみ食べに慣れてきて、マンゴー、メロン、スイカなどなど、色んな果物を食べていました。
出典:イギリス子育てレポート
もちろん上達速度に個人差はありますが、この赤ちゃんの場合は8ヵ月過ぎですっかり手づかみ食べが上手になった模様。
従来の離乳食では9ヵ月頃からやっと手づかみ食べを始める場合が多いことを考えると、BLWでは食べ散らかる大変な時期が早めに(しかも短めに)来るだけかもしれませんね。
食事中は汚れるけど…
BLWは確かに従来の離乳食と比べて食事中は汚れるかもしれません。でも食事の準備中には圧倒的に汚れものがでません。
家族の食事からの取り分けが基本なので、赤ちゃんの離乳食を作るための調理器具(鍋やミキサー、ブレンダーにボウルなど、結構いろいろ必要ですよね)を洗う必要はありません。
このことを意識しておくと、多少の食べ散らかしには寛容になれるかもしれませんね。
私は家事の中で食器洗いが特に嫌いということもあり、この方法は個人的にはとても効果がありました。
娘が盛大に汚すとあーあとは思うのですが、そんな時は深呼吸して、まあいろいろすり潰したり調理器具を洗ったりするよりはまだいいか、と自分に言い聞かせたものです。
後片付けを楽にする工夫を
汚すことは、赤ちゃんが学ぶ上で避けられない重要な部分です。汚さずに食べなさいと要求することは、おもちゃを与えておいて遊ぶなと言っているようなものです。
赤ちゃんに食べ散らかさないよう要求するよりも、汚れてもいいようにあらかじめ備える工夫が大事です。
お手入れしやすいハイチェアやひっくり返されない食器の準備、食事時に赤ちゃんに何を着せるか(あるいは着せないか)、床への食べこぼしを簡単に掃除できる方法は何か…、
各家庭の状況に応じた後片付けを簡単にする工夫をしてみましょう。
まとめ
BLWでは食べ物で遊ぶことはとても大事であると考えています。それは赤ちゃんにとっては、遊ぶこと=学ぶことだから。
食べ物で遊んでいると考えるのではなく、全身全霊で学んでいるんだなと考えてみてください。
とは言っても、食べ散らかされるとイライラしてしまう、後片付けもできれば楽したい!という方へのアドバイスは以下の通り。
- 後片付けが大変な時期は意外に短い
- 食事中は汚れるけど、食事の準備は簡単なのでイーブン
- 周到な準備が後片付けを楽にする
子どもは好奇心のかたまりです。その好奇心を満たすべく、できるだけ思い切り遊ばせてあげたいものですね。
大変なのは今だけという心構えや周到な準備が、後片付けのストレスを軽減してくれますよ。
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