BLWで肥満になるって本当?最新の研究結果も紹介します。

考え方
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こんにちは。

赤ちゃんが食べてくれないとお悩みの方が多くいる一方で、いっぱい食べるから肥満が心配…というパパママがいるのも事実。

体形にも個人差がありますが、できるならば健康的な体重を維持したいものですね。

そういえば、赤ちゃん主導で食べさせるBLWでは肥満になったりしないの?と疑問に感じた方向けに、今回の記事はBLWと肥満の関係について解説します。

BLWで肥満になるって本当?

年齢に関わらず、肥満で悩む方は多いです。美味しいものがたくさんある現代では、ついつい食べ過ぎてしまうという人も多いのではないのでしょうか。

赤ちゃん主導のBLWでは食べる量も赤ちゃん任せ。食欲旺盛な子は好きなだけ食べて肥満になってしまうのでは?と心配な方もいるかもしれませんが、実はBLWは肥満を防ぐと考えられています。

BLWが肥満予防につながる3つの理由

それでは早速、BLWが肥満予防につながる3つの理由を解説していきます。

理由1:食事量を自分でコントロールできる

食べ物を与えることは愛情を示す1つの方法ですし、また用意した食事を食べてもらえなかったら拒絶されたように感じてしまいます。

これらの感情が、非現実的な“このくらい食べるべきという期待”と結びつき、結果多くの赤ちゃんや子どもが、必要量以上を食べるように絶えず勧められています。

一方、自分で食事の量を決めるBLWでは、赤ちゃんは本能的に十分食べたと感じたら食事を終えます。

ダイエット中に食べてはいけないと思うと必要以上に食べてしまったり、逆にいっぱい食べなさいと言われると食べたくなくなったりした経験はありませんか?

食べても食べなくてもいいBLWベビーは、多くも少なくもなく必要な分だけ食べるということを、日々の食事を通して学んでいきます。

理由2:しっかり噛んで食べることで満腹中枢が刺激される

食べ物を口に入れ噛み砕くとき、(中略)「神経ヒスタミン」という物質が分泌されます。

この神経ヒスタミンが満腹中枢を興奮させ、食事で増してくるブドウ糖などの満腹信号よりも早く、「おなかがいっぱいだぞ」という信号を送り込むので、食べすぎを抑えることができるのです。

引用:噛むこと研究室『噛むこととメタボの意外な関係』

BLWでは最初から固形物を与えるので、自然と咀嚼してから飲み込むという行為を学びます。

咀嚼することによって満腹中枢を刺激する物質が分泌されるので、食べ過ぎや肥満の防止につながります。

一方で従来のスプーンあげの離乳食では、ピューレ状の食べ物を噛まずに飲み込むので満腹中枢が刺激されず、必要以上に食べてしまう傾向があるようです。

理由3:ゆっくり食べることで満腹感を感じる前の食べ過ぎを防止する

食事で体内にエネルギーが補給されると血糖値が上昇し、(中略)この情報はただちに満腹中枢に伝えられます。

この情報を受けて、中枢からは「エネルギーの摂取は十分である!」という情報が体にフィードバックされ、私達は満腹感を覚えることになります。

血糖値の上昇は食事を始めてから20分ほどかかるので、この間に必要以上に食べてしまうと、満腹中枢から満腹感の信号が出される前に多量のエネルギーを摂ることになってしまいます。

早食いの人が太りやすいのはこのためです。

引用:HelC+『満腹感や空腹感を感じる食欲のメカニズムを探る』

早食いと肥満には密接な関係があり、食べる速度も重要です。

BLWではしっかり咀嚼することで結果的にゆっくり食べることになるので、満腹感を感じる前につい食べ過ぎてしまうということは起こりにくいです。

一方、従来のスプーンあげの離乳食では食べ物が次々と口に運ばれてくるので早食いになってしまい、満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまいやすいようです。

BLWと肥満に関する研究紹介

理屈は分かったけど実際のところはどうなの?と思った方に、BLWと肥満の関係について調査した研究を紹介します。

2013年にイギリスで発表された論文ですが、18ヵ月から24ヵ月の子ども298人の体重を調査したところ、

BLWのグループの平均体重11.79kgに対し、従来の離乳食のグループの平均体重は12.86kgと、従来の離乳食で育ったグループのほうが明らかに体重が重かったのです(1.07kg)。

さらには、BLWで育った子どもは、満腹感に応じて食べ物の摂取量を調節する能力が高いということも明らかになりました。

これはつまり、空腹だったらしっかり食べるし、満腹だと感じたら必要以上には食べないということです。

こんなに幼い子どもでもしっかり食欲をコントロールできているとは驚きですね。

参考文献:Early influences on child satiety‐responsiveness: the role of weaning style

まとめ

好きなだけ食べさせるため肥満につながるのではと誤解されやすいBLWですが、実はむしろ肥満の防止につながると考えられており、その理由は3つあります。

  • 食事量を自分でコントロールできる
  • よく噛むことで満腹中枢が刺激される
  • ゆっくり食べることで満腹感を感じる前の食べ過ぎを防止する

また、BLWよりも従来の離乳食で育った子どものほうが明らかに体重が重かったという研究結果もあります。

BLWは肥満につながるのではないかと心配な方は参考にしてみてくださいね。

 

このサイトではBLWに関する情報を引き続き発信していきますので、興味のある方はぜひ他記事もごらんください。

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