こんにちは。赤ちゃん主導の離乳食BLW(ベビーレッドウィーニング)について紹介しています。
BLWは赤ちゃん主導で手づかみ食べから始める離乳食。
すり潰したり裏ごししたりする必要はなく、大人の料理から取り分けられて離乳食の準備も簡単ですが、そこは身体も小さくまだまだ発展途上の赤ちゃんのこと、全く大人と同じものを食べられるわけではありません。
塩や砂糖など注意が必要な食材もあります。
今回は、BLWにおける塩と砂糖に対する考え方をご紹介します。
塩や砂糖は使っていいの?いつから?
結論からいいます。
BLWでは、塩や砂糖を使用することを禁止している訳ではありません。
使ってかまいませんが、健康のため、赤ちゃんの味覚を育てるため、ごく少量にとどめましょう。
時期に関しては、離乳食初期や後期といったような区別をしていないので、特にいつからかは決まっていませんが、初めのうちは味付けをせずに素材そのままであげることをおすすめします。
様子を見ながら必要であれば徐々にとりいれて構いませんが、いずれにしても薄味が基本です。
BLWと塩
塩分の取り過ぎは大人子ども問わず誰にでもよくないですが、赤ちゃんにとっては脅威にもなり得ます。
赤ちゃんの腎臓は未発達で、過剰な塩分の摂取は深刻な病気を引き起こす可能性もあるんです。
また、離乳食期に塩分の濃いものに慣れてしまうと、将来的に生活習慣病にもつながります。
塩分控えめを心がけましょう。
”隠れた塩”に注意!
わたしたちは一日に約10 gの塩を摂っていますが、そのうち、料理や食卓で使う塩から摂っている量は1g程度です。
残りは、しょうゆ、みそ、ソース、マヨネーズなどの調味料や、塩蔵品などの魚介類、漬物などの野菜類、ハム・ソーセージなどの肉類、パンやめん類などの穀類など、調味料以外の食品から摂っています。
したがって、塩を摂る量については、料理や食卓で使う塩だけではなく、食事全体で考える必要があるのです。
このように、私たちが摂取する塩の多くは調理中や食卓で加えられたものではなく、それ以外の食品から摂取しているのです。
このような塩分は“隠れた塩”と言われています。
BLWで特に注意したいと指摘されているのも、実はこれらの”隠れた塩”なんです。
赤ちゃんの1日の塩分摂取量は?
BLW提唱者のGill Rapley氏によると、1歳以下の赤ちゃんの塩の摂取量は1日1g以下が望ましいということです。
ちなみに日本では、厚生労働省の定める6-11ヵ月の赤ちゃんの塩の摂取基準量は1日1.5gまでです。
食材そのものの味を大切に考えるBLWでは、日本の基準よりもさらに厳しめな数値を採用しているようですね。
塩1gってどのくらい?食品にはどれくらい塩が入っている?
では塩1gとは具体的にどのくらいなのでしょうか。
親指・人差し指・中指の3本でつまんだ塩ひとつまみが約1gだそう。たったひとつまみの塩で、赤ちゃんの一日の塩分摂取量に達してしまうんです。
また、食品にはどれくらい塩がはいっているのか、具体的に見てみましょう。
私たちがふだん食べているさまざまな食品にも塩が入っています。少し意外なものも含めて、各種の食品にどのくらい塩が入っているのかをお示しします。
食パンは意外にも100gあたり1.3gもの塩分を含んでおり注意が必要です。
パン好きな赤ちゃんでも朝昼晩与えていたら、それだけで塩分をとり過ぎてしまうかもしれません。過剰に与えることは避けましょう。
お惣菜も総じて塩分が高めですね。和食はユネスコ無形文化遺産にも登録された素晴らしい食文化ですが、塩分に関してはやや高め。
うっかり塩分をあげ過ぎてしまわないよう注意しましょう。
その他にも気を付けたい高塩分の食べ物は以下のとおりです。
- ピザ
- シリアル
- チーズ
- ポテトチップス
- パスタソース、ケチャップ、醤油、ステーキソースなどのソース類
- コンソメ
- 缶詰め
- 燻製品
- オリーブ、ツナ、アンチョビ
- ソーセージ
- ハム、ベーコン
減塩のヒント
購入するときには食品表示ラベルをよくチェックしましょう。赤ちゃん用として市販されている食品でさえ多量の塩分を含んでいるものがあるので注意が必要ですす。
塩分の高い食べ物は1日1つまでと決めてしまうのもよいルールです。同時に新鮮な野菜などの塩分を含まない食材もたっぷり与えてあげましょう。
BLWを行っている多くのパパママが、赤ちゃんも食事をシェアできるよう、塩を使用せず、あるいはごく控えめにして食事を用意しています。
塩気が足りず大人には物足りなく感じそうに思うかもしれませんが、調理方法を工夫することで意外に早く薄味の料理に適応できたという声は多いです。
例えばハーブやスパイスを使用するのもひとつの手。豊かな香りで、薄味でも満足感が得られます。
それでももうちょっと塩分が欲しい…と感じるなら、料理中よりも食卓で加えましょう。ただし、赤ちゃんは真似をすることが大好きなことを忘れないでください。
BLWと砂糖
糖は様々な食材に糖質という形で含まれているため、たとえ精製された砂糖を加えていなくても、私たちは普段の食事から糖質を摂取しています。
ただし、例えば糖質の多い食材のさつまいもは、糖質のほかにも食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素を含みますが、精製された砂糖はカロリーだけが高く体によい栄養素はほとんど含まれていません。
糖質を摂取するならば、精製された砂糖ではなく、食材に自然に含まれる糖質を選びたいというのがBLWの基本的な考え方です。
また砂糖には依存性があり、甘いものを食べているともっともっととさらに欲しくなるため、普段からお砂糖控えめの生活を心がけましょう。
子どもの頃の砂糖の摂取量が控えめであれば、大きくなった時に甘い食べ物を過剰に欲しがることも少なくなるようです。
“隠れ砂糖”に注意!
砂糖も塩と同様、“隠れた砂糖”として、例えば市販のソースや朝食用のシリアル、フレーバーヨーグルトなど多くの食品に含まれています。
赤ちゃん用の食品として市販されている商品でさえ、多量の砂糖を含んでいる場合もありますので、購入時は原材料や食品成分のラベルをよくチェックしましょう。
赤ちゃんの1日の砂糖摂取量は?
BLWでは、糖質の摂取基準量を具体的な数値では定めていません。
しかし、厚生労働省による6~11ヵ月児の一日に必要な摂取カロリーは男の子で700 kcal、女の子で650 kcalであること、
WHOのフリーシュガー(食材に自然に含まれる糖類ではなく、加工食品や料理で加える甘味のこと)の摂取量をエネルギー摂取量の5%未満に抑えるように勧めるガイドラインを考慮すると、
砂糖の量は離乳食期には1日8~9g程度までにとどめるのがよいでしょう。
砂糖9gってどのくらい?食品にはどれくらい砂糖が入っている?
それでは、離乳食期の乳幼児の1日の砂糖摂取量の上限9gとは具体的にどのくらいなのでしょうか。
砂糖の種類によって多少異なりますが、上白糖で大さじ1杯9gです。
参考までに、おやつに含まれる砂糖の量を見てみましょう。
ほんの少しのお菓子で9gを超えてしまうことがわかりますね。
砂糖9gは思いのほか少量ということを覚えておきましょう。
低糖のヒント
赤ちゃん用に、完全に砂糖ゼロの食生活を目指す必要はありません。
甘いものは楽しみのひとつなので神経質になりすぎず、たまにケーキやクッキー、デザートを食べるくらいなら大丈夫です。手作りならなお安心ですね。
多くのレシピでは、砂糖を半分程度まで減らしても問題ありませんし、砂糖の代わりに、リンゴやバナナ、ドライフルーツなど自然の甘味をもつ食材を使用するのもいいアイデアです。
砂糖をとり過ぎないよう、適宜調整してあげましょう。
まとめ
BLWでは、塩や砂糖を使ってもかまいませんが、健康のため、赤ちゃんの味覚を育てるため、ごく少量にとどめましょう。
具体的には、塩は1日1g以下、砂糖は9g以下に抑えることが望ましいです。
また、市販の食品には塩分・糖分が意外に多く含まれているので注意が必要です。
購入時には成分表示のラベルをしっかりとチェックすることをおすすめします。
赤ちゃんの味覚を育てるのはパパママです。
塩や砂糖に頼るのではなく、いろいろな食材を与えて味に変化を持たせるなどして、薄味でヘルシーな離乳食を心がけてみましょう。
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